不戦のつどい 2005年
2005-12-08


禺画像]
毎年、12月8日には、「不戦のつどい」が行われます。
私も参加してきました。
弁護士の土井裕明さんの
「自民党憲法草案の問題点」と題する講演がメインでした。

面白かったのは、この方が、条文解説を離れて、
ときどき、一人称で率直に自分の思いを述べるときです。
「改正をとめようと思えば、こんな集会を
 何回やっても役にたたないとぼくは思います。」
とかなんとか笑いながらいっています。

まじめな主催者はどう思ったか知れません。
でも、私は、一人称で、つまり自分の責任で
ずばり言うことには共感を覚えます。

こういう場で手を挙げて「質問」といいながら、
自分の「学識」を披瀝される方がおられますが、
場違いな気がします。

別の方が、あけすけな発言をされました。
一人称の発言であるのはけっこうですが、
「許せん危険な内容だ。
 だけど、わしら庶民ではなく、
 議員やあんたがた偉い先生方こそ
 がんばるべきじゃないのか」という趣旨。

いろんな政治的立場をもつのは自由です。
たとえ反対の立場でも、そのことに責任をもって
おられるならば、よいのです。
しかし、一人の主権者としての責任を投げ出した
発言は、よいとは思えないし、ましてこのような場に
もっともふさわしくないものです。
そもそも、この集まりは太平洋戦争の開戦記念日にあたり、
戦争の惨禍を繰返させない決意を
共有しようというものだと私は理解しています。
つまり、お互いがパートナーのつもりで
参加しているはずです。

さすが弁護士だと思ったのは、その答えを
聞いたときです。気色ばむことのないさわやかな
回答でした。

憲法改悪の流れがすすむことへのいらだちも
あるのかもしれません。
しかし、庶民の良識を信じて、粘り強く運動を広げることが
求められているのです。
午後8時30分に集まりは終わりました。
再び一人で歩いて戻りました。
「こんな会議を何度開いてもむだです」という
言葉が一番の収穫だと思いました。
もちろん、その含意をまちがえないならばの話ですが。
[戦争と平和]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット