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谷内六郎さんの絵が、「週刊新潮」の表紙を飾っていたのは、
1981年までのことでした。
それまで、TVで毎週、「アカトンボ」の歌とともに、
”週刊新潮は○○発売です”というナレーションが流れていました。
その絵はとてもなつかしく、まるで童謡のような印象をもちました。
それが文庫本になっていたんですね。
『谷内六郎展覧会』(新潮文庫)として。
ページをなつかしげにめくってると、
突然、鮮明な記憶が蘇えりました。
そのきっかけは、「犬さらいがきた日」という絵でした。
私の記憶では、「犬さらい」ではなく、「犬とり」でしたけれど。
谷口六郎さんは書いています。
市役所か区役所から来る野犬狩の人は幼い頃は何かおそろしい人のように思えるものです。・・・中略・・・それは大切な飼い犬の小犬がさらわれるという不安と、本能的な犬や動物への愛情がまるで自分がさらわれる気分となるもののようです。
ここに書かれているとおりでした。
『犬とり(犬さらい)がくる!!』と親から聞かされて、
怖くなって家の中で震えていたのです。
谷内六郎さんの絵から、蘇えった怖い思い出です。
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