琵琶湖の酸素不足を解消する対症療法
2007-10-05


琵琶湖の酸素不足は、地球温暖化の影響を受けていることが、わかってきました。それが、今年は観測史上初という重大な現象を生んでいます。
 ひとつは、酸素をふくんだ冷たい水がもぐりこむときに生まれる還流がこの冬に起きなかったということ、もうひとつは、酸素濃度が最悪ということです。
 ともに、観測史上初のことです。
 3月に、琵琶湖研究所を訪れたときは、どうするのかということについて、それぞれが温暖化を止めるために、なんらかのことをするしかない。たとえば、すべての車をハイブリッドにすれば、二酸化炭素の排出量は半減する・・・という話がでるほどでした。
 7月に行われた実験があります。
 それを報道する記事が、日経にありました。
 以下、紹介します。

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(7/18)深層の酸素不足を解消――琵琶湖、水を電気分解

琵琶湖の水を電気分解する実験装置=18日、滋賀県草津市沖〔共同〕


 琵琶湖の深い場所の水が酸素不足の状態であるのを解決しようと、水を電気分解して酸素を作り水に溶け込ませる実験を、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターと信州大などが18日、琵琶湖南部で始めた。

 電気分解でできた水素はエネルギーとして利用する“一石二鳥”の計画だ。

 同センターの熊谷道夫研究情報統括員らは、水深3―4メートルの湖底でしゅんせつのために開けられた深さ約10メートルのくぼ地に水槽を沈めて実験。湖上の船に設置した太陽電池で発生した電力を使い、水槽の中に取り付けた電極に電気を流した。

 すると水槽内の水の酸素濃度は、1リットル当たり0.4ミリグラムから1時間半後に約6ミリグラムに上昇した。熊谷さんは「生物が生きるには十分な濃度だ。今回は水素を取り出さないが、今後水素の使い方を検討し、生態系への影響を調査したい」と話している。

 琵琶湖では、冬に表層の水が冷やされて底に沈み、深い場所に酸素が供給されると考えられていたが、最近は深い場所が酸素不足になっており、地球温暖化の影響とみられる。〔共同〕

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